私が勤務していた医局は診療科の特性か、ホワイト企業の鑑かというほどホワイトで、とても働きやすい環境づくりがなされていました。
大学病院をやめても医局員とは繋がっていたいと感じるほど。
ですが、世の中の様々な医局事情を覗くと、本当に今時こんなに陰湿だったり悪質だったりすることがあるんですか?と耳を疑いたくなるようなブラックな話がたくさん出てきます。
そこで今回は、私が実際に話を聞いたり見たりした医局の黒い部分を9つにまとめて紹介します。
あなたの医局は当てはまるでしょうか。
それでは、どうぞ。
1.教授の絶対的圧力がある
若手のうちは長時間労働は当たり前、怒鳴られて当たり前のような時代錯誤の精神論を当然のように振りかざしてくる上司はこの時代においても少なからず存在します。
意味のない同僚との比較や上司に大勢の前で怒られる等のモラルハラスメントにより、心の不調を訴えている方は多いです。
2.人事異動で個人の尊重が全くない 意向が無視される
近隣から遠方まで幅広く関連病院が存在し連携をとっているのが、大学病院である医局です。
そのため、結婚や出産、介護などの家族の問題があっても自分の希望する場所へは行けず、遠方への勤務のため度重なる引越しを余儀なくされることは少なくありません。
3.妊娠・出産、子育てに寛容ではない
なんと、某医局の中には妊娠や育休に順番制があるという現実をご存知でしょうか。
子どもが欲しいタイミングであっても、上の先生が復帰した後にしなければならなかった
という残酷な現状が未だにあります。
出産後も時短勤務は許可されているものの嫌がらせのように残務を押し付けられて、結局、帰宅時間は定時を回っても帰れないことも。
4.人間関係が殺伐としている
医局に属している医師数は多くいます。
そのため医局内で派閥があることもあり人間関係がとても複雑であることがあります。
特に、教授選などで「派閥が違うために僻地へ飛ばされた」ということもよく耳にする話です。
5.雑務ばかりを押し付けられて貴重な症例が回ってこない
大学病院では特殊な症例が集まりやすいですが、医局員の数も多いため貴重な症例は争奪戦となります。
専門医取得や学位取得にあたっては、上から順番だったりするのでなかなか経験症例が集まらないということも往々にしてあります。
時折、教授やオーベンの私情が絡み、全くAさんには症例が来ないのにBさんばかり担当している(別にAさんがどうしようもなく出来ないわけではない)などということもあります。
6.医師同士で待遇に不平等がある
5の症例割り当てに通じることですが、人は感情を持った生き物です。
そこに権力が複雑に絡むと無意識のうちにも区別が生まれることもあります。
そうして待遇への不平等へつながります。
7.患者さんの不利益になりうる研究や医療をさせられる
どうしてもやりたくない仕事というのはどこにでも存在します。
自分の中にある信念を曲げてでも上司から言われた研究をやらねばならない(研究だけとは限りませんが)ことはあるものです。
8.辞めたら戻れないという強迫観念を植えこむ
実際には医師免許があればどこでも働けます。
ですが、教授あるいは医局長などの上司が絶対的な存在である場合に「医局を辞めたら働けない」「医局をやめて〇〇病院に勤めたら、〇〇病院の患者は大学病院では診ない」などを言われたということがあります。
嘘だと思うかもしれませんが、本当に生じていることです。
患者さんのためにはマイナスでしかない由々しき問題なのです。
9.医局費が高い
医局に所属していると、毎月あるいは毎年の単位で医局費というものを徴収されます。
費用設定は医局によってまちまちであり、用途もまちまちです。
それがやけに高く、大学病院勤務ではなく関連病院へ派遣されているにも関わらず徴収され続けるということがあり、関連病院勤務の人は関連病院とダブルで支払っていることもあります。
+α 医局間で仲が悪い
これはブラックな医局とはちょっと外れますが、同様の症例を扱うのに連携がなされておらず寧ろ罵り合っていることがあります。
これも本当に患者さんのためにはならない問題。
教授同士、仲が悪いこともちらほら聞くことも。
まとめ
今回は医局のブラックな裏側をまとめてみました。
どうでしょうか。本当に医者の世界はヒエラルキー型組織です。
ブラックな特徴は一般企業にも通じるところが少なからずあると思います。
自分の勤めている医局や企業が上にあげた項目に多く当てはまっていたら要注意!
転職を視野に考えるのも方法の一つです。
では、また。
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